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メンテナンスその35(ヘッドライトの光軸調整の仕組み) [メンテナンス]

飛び石連休のシルバーウィーク。
時間がありあまっていたので、壊れたヘッドライトアッセンブリーを分解し、光軸調整の仕組みを解明してみました。

1 ヘッドライトアッセンブリー
ヘッドライトユニット.JPG

ヘッドライトは雨天や湿気からライトを守るため、ヘッドライトの周りをゴム類(ブチルゴムなど)でパッキングしています。

これを分解することを「殻割(カラワリ)」と呼ぶそうで、業者レベルでの作業となるそうです。
通常のユーザーでは簡単に分解できません。

従って、ヘッドライトを交換する時は、アッセンブリー交換(ある程度、加工してある部品状態)となります。

<カバーを取り外しました>
① 正面
ヘッドライトユニット分解1.JPG

② 斜め
ヘッドライトユニット分解2.JPG

今回は、半年くらい前に壊れてしまったヘッドライトアッセンブリーについて、分解してみました。
狙いは、プロジェクターランプです。これをガレージの照明器具にするために取り出す計画です。

ついでに、光軸調整の仕組みについても知りたかったので、解剖のような感じで作業しました。



2 ハイビーム(プロジェクターランプ)
①プロジェクター単体
ハイビーム単体.JPG

プロジェクター単体はこのような筒状になっていました。


②プロジェクターランプの内側
プロジェクターランプ内部.JPG

プロジェクターランプを後ろ側から撮影。

ハイビーム用プロジェクターは、光を集束させ、焦点を遠く1点に集める傾向で設計されており、
レンズを除くと、上下反転しており、物体が小さくはっきりと見えていました。
⇒完全に凸レンズの現象。

また、遮光板が見えます。下半分を鉄板で覆うことにより、カットラインを出しているようです。
全てのプロジェクターランプがこのような造りかは不明ですが、おそらく、suzuki製品は同じような
造りではないかと考えます。


③光軸調整の仕組み

<プロジェクターランプの取付方法>
ハイビーム調整ねじ1.JPG

ハイビーム取付場所.JPG

中学時代の数学どおり、「3点は1平面を共有する」でした。
つまり、3点でプロジェクターランプの光軸調整をする仕組みです。

上の写真のとおり、
  水平調整(実際は左右調整)は2つのねじで固定。
  上下調整は1つのねじで固定
でした。

単純でした。


<プロジェクターランプの調整>
ハイビーム調整ねじ2.JPG

少し拡大した写真です。
左右調整(以下、水平という)は2つの調整ねじですが、マニュアルでは写真右のねじのみで調整となっていました。
これは光軸調整は少ししかネジは回さないで済むという前提でのマニュアルだと推定します。

参考:
ハイビーム調整ねじ3.JPG

極端に調整ねじを回すとこのように、なりました。
つまり、粗調整をするのであれば、マニュアルにはない、もう一つの調整ネジを回す必要があります。
注意点・・・ランプ自体の位置がバイクの前後方向にずれることになります。


3 ロービーム
①正面
ロービーム単体表.JPG


②裏面
ロービーム単体裏.JPG

③ヘッドライト基礎部
ロービーム取付場所.JPG


ロービーム側も造りは同様でした。
3点で留まっていました。
こちらも同様に、
 水平・・・2つの調整ねじ
 上下・・・1つの調整ねじ
でした。

分解すると、3点留めにしているのが、よくわかります。


あとは、プロジェクターランプを、目的のガレージ照明用にどう改造するかを今後思案して行こうと思います。


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